100年メダカ 第四章 〜めだかの館のブログ〜

元祖 改良メダカ専門店 めだかの館のブログです!100年続くメダカ文化を目指して、日々の日記(メダカに関することから関係ないことまで色々)を更新します!メダカ好きな方必見です!

メモ帳

今日の雨を見て、冬が終わったんだなと感じた、めだかの館のタカです。


さて、前置きもなくこのブログをしている理由について書いておこうと思います。


僕としては3つの理由があります。


1つ目は、メダカ・イベントの情報発信としての機能。


こちらは店舗としたら、どこでもやっている真っ当な理由だと思います。


これには、改良メダカの正確な歴史を書き留めておきたい、


日本や海外の愛好家の方々に改良メダカの正確な情報をお伝えしたい、


なども含まれています。


そのため、定期的に英語版のブログを掲載したり、


少しお硬い話を書いたりしています。


2つ目は、お客様との出会いや話など、メダカ愛好家の方々との繋がりを発信するための機能。


当店の理念は、人が集まり、人が笑える場所を作り続けることです。


愛好家の方々との楽しい時間を発信することで、


「ちょっと行ってみようかな」と思ってくださる方がいると思います。


ご来店された際には、楽しい時間を共有しましょう。


そしてぜひ一緒に写真を撮らせてください!


3つ目が、タイトルにもあるように「メモ帳」としての機能。


愛好家の方と話し合ったことや、今考えていることなど、


僕の思いを残しておくことの役割です。


ブログに書く理由は、皆様に見ていただくことで意見をいただくことが出来たり、


文章に起こすことで自分の考えをまとめることが出来るなどが挙げられます。



今日もお客様からおもしろい話を聞いたので書き留めておきます。


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その方は、メダカを飼う前にらんちゅうを飼っていました。


品評会で賞をとることを目的とされていたようで、


真剣に「美しいらんちゅう」を作られていました。


数年後、ついに短所のない100点のらんちゅうを作ることに成功しました。


いざ品評会に出品し、多くの参加者がいる中、その方の師匠を見つけたので声をかけました。


「師匠、ようやく納得のいくらんちゅうが出来ました!非の打ち所がない完璧ならんちゅうです!」


自信があったので、そういったのですが師匠からは思っていなかった反応が返ってきました。


「綺麗ならんちゅうだが、賞には入らないだろう。」


実際にそのらんちゅうは賞に入りませんでした。


師匠の言葉には続きがあり、


「品評会では、優秀ならんちゅうが評価されるのではなく、1つでも飛び抜けた魅力ある個体が選ばれる。」


その方は、


非の打ち所のない優秀ならんちゅうが賞に選ばれる


と信じて完璧を追求されていたのですが、実際には


人を惹きつける魅力のあるらんちゅうが評価されることを知り、


今では全体的に多少レベルが落ちても、


一箇所だけ他にらんちゅうにはない魅力がある個体を目指しているそうです。


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なんかすげぇおもしろいなと思いながら聞いてました。


観賞魚の評価は芸術に近いので、


学校のテストのように正解が用意されている世界では有りません。


なので、


非の打ち所のない(改良メダカでいうと、骨が曲がっていない、ヒレがしっかりとひらいている、体型が太くガッシリとしているなど)個体は優秀ではありますが、


それが評価に繋がらないことはよくあります。


重要なのは、その個体が人を惹きつける魅力があるかどうか。


全国の観賞魚品評会が上記のような審査をしているわけではないと思いますが、


優劣がつけられる以上、優秀と優秀が並んだ時、最後の決め手となるのは、


個体の魅力というめちゃくちゃ曖昧な定義なのだと思います。


改良メダカでいうと、


ヒレに色があるか、ヒレ長の1本1本の形が綺麗か、胸ビレにヒレ光はあるのか、


とかが一例として挙げられると思います。


人を惹きつける魅力に正解はないので、僕も答えることはないのですが、


そんなことを考えながら、メダカたちの小さな魅力を見つけていこうと思います。