品種分類案2-3 白、(クリーム)
「改良メダカ品種分類案」の各形質や補足について説明しているページです。
本日は体色の「白」と「クリーム」です。
白
◆由来・概要
野生型から黒色素胞と黄色素胞が欠如した白体色のメダカです。
メダカは魚類では珍しく白色素胞があるため,白体色を表現することができます。
◆特徴
・体色が白である
◆形質補足
クリーム(シルキー)
白色より黄味がかったクリーム色をしています。
白体色にカテゴリされていますが,元は黄色素胞を含む黄メダカであり
白色素胞が発達するci遺伝子により,白に近いクリーム色を表現しています。
◆類似した形質
白体色から黄体色,特にクリームから薄い黄体色が似ています。
見分け方ですが,ヒレの色と体の色の違いを見ます。
薄い黄体色は体の薄さに応じてヒレの色も薄くなります。
クリームは体よりヒレの黄色が濃く,ヒレの黄色が濃い特徴の品種を作ることが出来ます。
しかし,近年(2019年)黄色素が斑の様に発現する形質(半透明鱗)があり,体とヒレの色の違いだけでは判断ができなくなっています。
◆参考資料
・鱗に白色素胞が含まれているが,黄色素と黒色素が含まれていないため,白色に見える。
(全訂増補版メダカ学全書 p153~168:岩松鷹司著,大学教育出版,2018年7月刊)
白メダカには、純白の「ミルキー」と、クリーム色で黄色素のある「ミルキー」が存在していました。
今回の品種分類案では、
ミルキー
↓
品種名:白メダカ
シルキー
↓
品種名:白メダカ
形質補足:白(クリーム)
と整理しました。
なお、めだかの館作出の「ピュアホワイトメダカ」についても質問があるため説明します。
作出前の2003年時点では、純白の「ミルキー」はメスのみに表現される体色でした。
つまり、オスのミルキーは確認されていませんでした。
数千匹の中から偶然発見したオスのミルキーを用いて
交配を重ねた末に、オスメスともにミルキーが産まれる系統を作出しました。
これが「ピュアホワイトメダカ」です。
▲ピュアホワイトメダカ
品種名:白メダカ
「改良メダカ品種分類案」はこちら↓↓↓
http://jma-medaka.jp/pdf/1saishinhinnsyubunnrui.pdf
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※本ブログは、改良メダカ品種分類案の普及を目的として、日本メダカ協会の許可を得て写真や文章を掲載しています。
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