100年メダカ 第四章 〜めだかの館のブログ〜

元祖 改良メダカ専門店 めだかの館のブログです!100年続くメダカ文化を目指して、日々の日記(メダカに関することから関係ないことまで色々)を更新します!メダカ好きな方必見です!

メダカカタログNo.8(2009年)の挨拶より



広島さつきセンター『めだかの館』代表をしております、大場幸雄と申します。私がメダカと出会い、はや10年が過ぎました。ふと飛び込んだ、メダカの世界。魚に縁のない私。魚釣りなど全く駄目。それでも川遊びが好きな私。泳ぎながら水中眼鏡で魚を見るのだけは大
もちろん、水槽で飼う魚にも縁が無く、魚の種類もほとんど知らない。それでも川遊びが好きな私。泳ぎながら水中眼鏡で魚を見るのだけは好きです。


そんな私が、なぜメダカに。どうして新種メダカに出会えたのか。それは本来の職業である「さつき」と関わりがあったからなのです。新種メダカを発表していく内に、それに気付いたのです。


さつきの種類は、約3000種。人気の秘密は花です。約1500種、全て異なります。交配が繰り返され、毎年のように新種のさつきが発表されています。認定機関『日本さつき協会』が新種の認定および登録を行っております。


一色咲き、二色咲き、三色咲き。大、中、小。五枚、七枚、十二枚。無数の花びら。色、形の微妙な変化にて新種として登録されています。そのことを当然の様にやっていた私の職業が、メダカの新種開発へとつながったのです。


メダカは、他種交配により多彩な色彩変化が生まれます。新体色を選別し、交配・固定を繰
り返す。この作業を自然な流れでやっていた自分がありました。これは、さつきと同様です。今に思えば、さつきの花柄に感謝、感謝です。



新種として発表するには固定率が問題です。鯉、金魚の世界に縁が無かった私。熱帯魚、グッピーの先輩達の言葉にも耳を傾けることなく、新種メダカの固定率は100%が当然だと思い込んでおりました。


「ピュアホワイト」99%、「楊貴妃」99%、「黄金」90%、「琥珀」90%・・・100%の固定率を目標に、来る日も来る日も何年も無我夢中に続けて参りました。それが他の観賞魚の中には、30%の固定率で新種認定されるケースもあるというということを昨年(2008年)になって初めて知りました。


「え?30%でいいのですか?それならいいですね。そのほうが嬉しいですね。」
一匹の新種メダカを見つけてから、それを90%の固定率にするまでに私は約3年かかっています。30%ならば、2年もかからずに固定できます。



めだか文化には新種メダカが必要です。鯉や金魚をはじめとした観賞魚界には、新たな品種が生まれる度に文化が根付いてきた歴史があります。僅か10余年の間に観賞メダカが広まった事実は言うに及びませんが、めだか文化の将来は新種メダカの作出にかかっていると言っても過言ではありません。


しかし、ここで一つ問題があります。


はたして、その新種は誰が認めるのか? 一種類のメダカに色々な名前がつけられる。各地域で呼び名が違う。生産者、販売店によって名前が違う。同じメダカなのに、販売目的によって名前が変えられる。作出、発見した人を無視して名前を変える。


現在の流れはそうなのです。


めだか文化、もっともっと創りたいと思っています。日本に第三の魚文化としてメダカが定着してほしいのです。そして、全世界にメダカを送り出したいのです。


現在、メダカは素晴らしく変化しています。進化しています。簡単なので、全国でどんどん交配され、新種作りの研究がなされております。この先、近い将来には、素晴らしい新種メダカがみなさんの手により発表されると思います。その時のために、メダカ文化のためには、メダカ認定機関が必要なのです。


本年、2009年4月より「日本メダカ協会」がスタートします。昨年秋より会員募集をはじめ、現在9支部、150名の入会者がありました。


春と秋には全国メダカ品評会の開催も予定されています。また、地域によってはそれぞれに特色を生かした支部品評会も開催されると伺っております。楽しいメダカライフを送るためには、ルール作りが必要です。皆さんの力が必要なのです。是非ともメダカ協会へのご参加を宜しくお願い致します。



ところで最近、しみじみ思うことがあります。


それは、さつきもメダカも新種を作る楽しみのみならず、ともに時を過ごすという楽しみ
あるということです。


さつきは、四季により、手塩にかけて育んだ年月により、さまざまな顔を見せてくれます。花・枝・幹・根の織り成す可憐で荘厳な風情ある姿は、同じものが二本として育つことがありません。メダカも同じです。


これまで、私はたくさんのメダカと出会い、まるで家族のような時を過ごしてきました。愛
情を注いで育て上げたメダカ達。その一匹一匹を見ていくと・・・それぞれに違う鮮やかな色彩。豊かな表現力に満ち溢れた泳ぎ方。顔の違い。性格の違いまでもが見て取れ、二匹として同じメダカがいないように思えてくるだけでなく、時には、まるでメダカ達がこちらの様子を見ているかのようです。



これまで、このメダカ達が縁となり、全国のメダカ愛好家の皆様方と数々の忘れえぬ交流を
持てました。こうして素晴らしい友と出会い、楽しい時を過ごせたことが、私のメダカ作り
10年間を振り返って一番の喜びです。



このカタログも、おかげさまをもちまして今回で第8集を迎えました。これからも新種メ
ダカの進化の過程を後世に記す思いで、発行を続けて参ります。


めだか文化の創造に向かってともに歩む皆様に、今後とも未永く見守っていただけ
ましたら幸いです。


2009年度・村長の100年メダカのテーマ
「作りましょう、進めましょう、楽しみましょう。めだか文化とめだか仲間とめだか協会」


2009年3月
めだかの館代表 大場幸雄




今後も、過去のカタログ情報をネットに掲載予定です。
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