100年メダカ 第四章 〜めだかの館のブログ〜

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品種分類案4-2 腹膜青

「改良メダカ品種分類案」の共通補足について説明しているページです。


本日は「腹膜青(ふくまくあお)」についての説明です。


腹膜青(ふくまくあお)

◆由来・概要
2010年に長岡龍聖氏によって作出された腹膜の虹色素胞が青色になるメダカです。


「深海」「マリンブルー」というニックネームで親しまれています。


体外光の中には腹膜の虹色素胞が青色になる個体がおり,


①腹膜の虹色素胞が青色
②体外光をなくす
③黒色素胞が少ない


の三つを基準に選抜したことで,現在のような腹部が青いメダカが作出されました。


腹膜青を確認するには,白水槽で上から見ることが一番分かりやすいです。


黒水槽では腹膜青が発現しません


これらの特徴から,前述の腹膜光とは異なる形質と判断し分類しました。



◆特徴
・腹膜の虹色素胞が青色になる。
・黒水槽では青色が発現しない


◆形質補足
・なし


◆類似した形質

・同じ腹膜部に特徴がある形質なのに2つに分類した理由は,特徴が発現する条件が異なるためです。


前述の通り,腹膜青白水槽でしか発現しましせん。黒水槽では白水槽で発現する鮮やかな青色が確認できません。


逆に腹膜光は,黒水槽でしか発現しません。白水槽では腹膜の虹色素胞と見分けがつかないほど腹膜光の鮮やかな光は発現しません。


このことから,発現する位置,虹色素胞の関与など類似する形質ではありますが,発現する条件が異なるため,腹膜青と腹膜光を分類しました。


腹膜光の記事はこちら

◆参考資料
・なし



腹膜青の創出経緯

品種分類案を作成する際に、「深海」というメダカの分類は特に難しかったです。


それほど、深海は他のメダカとは異なる特徴を持っているからです。


腹膜青についても、ほとんど深海のために作られた共通補足のようなものです。


本来であれば形質に分類すべきほどはっきりとした特徴ですが、該当する品種がマリンブルー、深海以外にないこともあり、今回の分類案では腹膜青を形質ではなく共通補足としました。


将来的に、腹膜青を活かしたメダカが作出されれば、腹膜青は形質にランクアップされることが見込まれます。



腹膜青を活かしたメダカ


▲深海


品種名:青メダカ
補足事項:共通補足(腹膜青)


体内が深い海のごとき青色をしている魅力的なメダカです。
マリンブルーメダカから、幹之の光を除いた品種になります。
観賞する際は、白い容器に入れると体内の青がはっきりと確認できます。




▲マリンブルー


品種名:青体外光メダカ
補足事項:共通補足(腹膜青)


透き通った体色に、体内の水色がひときわ目立つ
上品で爽やかなイメージのメダカです。
黒い容器ではマリンブルー特有の体色が消えるため
体色確認や選別をする際は白系の容器で行ってください





「改良メダカ品種分類案」はこちら↓↓↓
http://jma-medaka.jp/pdf/1saishinhinnsyubunnrui.pdf





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※本ブログは、改良メダカ品種分類案の普及を目的として、日本メダカ協会の許可を得て写真や文章を掲載しています。