100年メダカ 第四章 〜めだかの館のブログ〜

元祖 改良メダカ専門店 めだかの館のブログです!100年続くメダカ文化を目指して、日々の日記(メダカに関することから関係ないことまで色々)を更新します!メダカ好きな方必見です!

品種分類案0-3 ~改良メダカを区別する基準~

前回の話では


種類や品種は、
改良メダカ同士を区別するために
それぞれに固有の名前を付けること
で発生します。


そして、それぞれのメダカに「名前」をつけることで
・区別を明確にし、
・皆さんが共通して同じ特徴のメダカを同じ名前で認識できるようにし、
・コミュニケーションがとりやすいようにしました。


ということを書きました。



今回は、「区別する基準」について説明します。


前回に引き続き、楊貴妃に登場していただきます。



皆さんは楊貴妃と野生メダカ(ここでは茶メダカ)をどう区別しますか?


泳いでいる個体がいれば、どのような基準で二つを区別しますか?

当たり前すぎて答えに困るかもしれませんか・・・・
ほとんどの方は「体色の違い」によって、区別していると思います。


体色が茶色なら「茶メダカ」(上の写真)
体色が朱赤色なら「楊貴妃」下の写真)
という具合に。


ここで言いたいのは、改良メダカの区別は
「目で見て判別」しているということです。




もう一つ例を挙げます。
次の写真の内、ダルマの遺伝子を持っている個体はどちらでしょう?


1.


2.

答えは1です。
正解した方はいらっしゃいますか?
おそらく、誰もわからないかと思います。


1は交配にダルマを使用したものの、ダルマの形質が現れていない個体です。
2はダルマ等を交配していない個体です。


1と2は、持っている遺伝子に違いはあるものの、
その特徴が出ていないため区別することができません。


ここで言いたいのは、
特徴的な遺伝子を持っていても、
それが発現していなければ
区別することはできない
ということです。


もちろん、シーケンサーなどで遺伝子解析を実施し、塩基配列を比較したならば
区別は可能かと思いますが、あくまで目視での判別は不可能です。




品種分類は、
改良メダカ同士を区別するために行います。


そして、改良メダカの区別は、実際的には目視で行われます


したがって、
改良メダカの品種分類は
目視で判別可能なものが適当である
ということになります。



逆を言えば
目視で判別できないものは同一品種である
といった方がわかりやすいかもしれません。


様々なニックネーム(当店は、ハウスネームという用語は基本使用しないようにしています)が付けられている改良メダカですが、これらの内、改良メダカの区別に役立っているものはどれほどあるでしょうか?


異なるニックネームのメダカでも、区別できない(簡単に言えば同じメダカ)ものも散見されます。


愛好家からは「○○メダカ」と「△△メダカ」の違いってなんですか?


という質問を受けますが答えに困ることがあります・・・




まとめますと、


日本メダカ協会が提案する品種とは


目視で判別可能なもの


とし、品種間の違いを明確に回答できるようにしました。



次回は、改良メダカの特徴が遺伝する場合、しない場合の品種の扱いについて解説します。







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