100年メダカ 第四章 〜めだかの館のブログ〜

元祖 改良メダカ専門店 めだかの館のブログです!100年続くメダカ文化を目指して、日々の日記(メダカに関することから関係ないことまで色々)を更新します!メダカ好きな方必見です!

100年メダカの軌跡-3/5 ~改良メダカの20年を振り返る~


本文は、「最新メダカ型録2019」より転載しています。




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2020年は、100年メダカ提唱21年目にあたります。


ここまでの改良メダカの軌跡、そして私大場幸雄の軌跡について


2019カタログにまとめたものを紹介いたします。


メダカ人口を増やす~100年メダカの軌跡④~


文化をつくるには、まずメダカ飼育人口を増やさなければいけない


必要なのは、


ファンである「愛好家(アマチュア)」と、
改良メダカを生業とする「プロ」


の2種類だ。


ファンを増やすには、自店舗のお客さんを増やせばいいのだが、プロを増やすには教育が必要だ。


また、プロとして皆に認めてもらうには、スター品種作出の実績が必要だ。



技術は教わるものではなく見て盗むもの、と昭和気質の考え方のため、教える事は得意ではなかったが、プロを目指す方には、自分の経験の全てを伝えたつもりだ。


また、遠方からお越しのお客様には、当店よりもなるべく近くのメダカ屋に行くことを勧めた


愛好家にとって、近くに信頼できるお店があることが何より心強いものだ。


そこで、コミュニティをつくり、地域ぐるみでメダカを盛り上げる


その動きが全国各地で行われれば、メダカ人口は増える


絵空事のような話だが、正にこのようにして改良メダカ人口は増えていったのだから面白いものだ。



このような流れの中で後に説明する日本メダカ協会は発足したため、全国に支部が存在する団体として、業界の中で揺るぎない地位を築いている。



日本メダカ協会HPより引用



プロに求められる役割は二つある。


一つは優良なメダカを提供すること


新種交配はもちろん、系統維持も大切だ。


もう一つは、


愛好家のコミュニティを形成する場を提供すること


愛好家あっての生業だという事を忘れてはいけない。


愛好家は交流の場や発表の場を常に求めている。


この二つを満たして、初めて改良メダカのプロを名乗ることができると私は思う。



これからメダカを商売として新しく始める方は、是非この2点について留意して欲しい。


人と人とを結ぶ不思議な力に気付いた時に、改めてメダカの魅力を再認識する事を保証する。



日本メダカ協会協賛店は、この二つの役割を果たしている優良な「プロ」である

JMAカレンダー2020より転載


ネットを活用したグループ形成~100年メダカの軌跡⑤~


人と人とを繋ぐ力こそ、改良メダカの魅力である。


しかし、遠方の愛好家同士はなかなか交流することができない・・・。


そこで、当時よく利用されたチャット掲示板を利用して、愛好家同士連絡を取り合った。


情報交換からたわいもない話まで様々だったが、掲示板での知り合いから現実の知り合いに発展したケースが多く、愛好家同士の強固なネットワーク形成に繋がった。


そして、


愛好家同士が集まり品評会を作ろう!
全国大会をつくろう!


と思いは募り、日本メダカ品評会や日本メダカ協会の発足に繋がった。




第1回春季日本メダカ品評会(2008)の様子

当時の最優秀賞「幹之」は、品評会を契機に改良メダカ界になくてはならない重要なメダカとして認知されるようになった。


紙媒体で記録を残す~100年メダカの軌跡⑥~


文化として確立するには、記録を残すことが重要である。


改良メダカの記録は、
パソコンなどの電子データではなく
改変することのできない紙ベースの書籍にこだわった。


当時は改良メダカを取り扱う雑誌などなかったため、当店オリジナルのカタログ製作に取り組んだ。


めだかの館がつくる、自費出版のカタログシリーズ。



2002年(平成14年)発刊のカタログ。当時のメダカの価格を知ることのできる唯一の貴重な資料である。


2018年の価格表。16年で品種が増えたことがわかる。


当時の新種販売の状況も確認できる。


2003年に作成したNo.1は全1ページだったが、次第にカレンダー、冊子へと変わり、2015年には図鑑を製作するまでに成長した。




本冊子(カタログ2019)は、No.17となる。


カタログは改良メダカの記録として、重要な役割を果たしていると自負しており、今後も年に一度の発行を継続する予定だ。


カタログNo.17(2019)より引用。改良メダカ界唯一の作出年表を掲載。No.7(2008)時点ですでに年表を作成。毎年更新を続けている。


カタログNo.16(2018)より引用。2018年に業界で初めて改良メダカの系統図を作成し掲載。


(つづく)


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